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アメリカのハロウィンとパンプキン

アメリカにあって、日本にないもの。その逆もそうであるが、ほかの国に長いこと住むと、そういう違いに着目して考えることが多くなる。

パンプキンパッチ(pumpkin patch)は、そんなもののひとつ。九月の終わりから、十月のあたまにかけて、アメリカンファミリーはパンプキンパッチに出かける。彼らの一番の目的はそう、ハロウィン用のランタン(lantern、灯篭)にするためのパンプキンを手に入れることだ。

パンプキンパッチとは、強いて日本語に訳すなら、「かぼちゃ畑」といったところであろうか。厳密にいえば畑なんかではなくてもよくて、実際には住宅街からほど近い教会の駐車場や空き地などを利用してパンプキンパッチにすることのほうが多い。

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子どもたちは、そこらじゅうに並べられたパンプキンの間をぬって走り、お気に入りの一点ものを見つける。ランタン用のものは鮮やかなオレンジ色で、なにしろ重さは十キロを超えるものもあるので、持ち上げるのはお父さんの役目だ。

大規模なパンプキンパッチに行くと、ほかにも移動ふれあい動物園(petting zoo)やヘイライド(hayride)とよばれる農作物収穫用の大きなワゴンに乗って草原を走り回るようなツアーもあって、子どものいるファミリーにとっては、とても楽しいアトラクションになっている。

夕方、たっぷりあそび疲れたころ、じっくり時間をかけて選んだ最高のパンプキンをもって、家に帰る。家に着いたら、さっそくかぼちゃランタンづくりだ。ハロウィンでお馴染みのかぼちゃのランタンは、英語ではジャック・オー・ランタン(Jack-o’-lantern)と呼ばれる。かぼちゃを持ってるポール先生を見かけて、「ハロウィン!」と叫ぼうものなら、「これはハロウィンじゃなくて、ジャックオーランタンにするパンプキンです」と丁寧に訂正されるので注意が必要だ。

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写真はポール先生がランタンづくりに励んでいるとなりで、季節のおもむきなんてそっちのけで、かぼちゃを食べようと企んでいる、ローンスターえいご学校の看板犬、「ケイリー」(Kaylee)。

去年のランタンの仕上がりはこんな感じ(下)。キャンドルを中に入れて完成。

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さいごに余談になるが、日本のハロウィンは完全にディズニーの影響で出来上がっていて、どうみてもかわいすぎる。「ハロウィンかわいい~」とポール先生の前で思わず口にしようものなら、「ハロウィンは怖いんです」と丁寧に突っ込みを入れられること間違いない。

ジャックオーランタンの作り方の動画

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